小説は最近書く専になっていた霰です。
でも良い書き手になるにはたまには読まないとだめということで、今日は執筆の時間を読書に当てました。
読んだ作品はこちら。
非なろう系のハイファンタジーですね。結局私が読むものはこんな感じになります。
まだ読了まで行ってませんが、冒頭を読んだ感じの感想をわかる範囲で語ってみます。
やっぱりこの手のファンタジーは世界観の描写から。
冒頭では主人公と思しき『二の姫』が、病気の姉に代わってお城に入っていく所から始まります。
見た感じ、所謂後宮系の女性中心な物語ですね。
この先の展開はまだわからないし、わかっててもネタバレなので言えませんが、それでもわかるのは春から始まる季節の描写ですね。
梅の花の咲き初めに、平安京風の庭に響く琴の音と、風情のある導入が実に好みです。
何となく平和で、浮世離れしながらも千年前の日本を思わせる世界観の描写から、鳥が牽く『飛車(とびぐるま)』という馬車の出現が、自然と読み手をファンタジーの始まりに誘ってくれます。
全体に辺りの雰囲気から登場人物の状況を映す、自然の描写と人間の描写を連動させた様子は詩歌のような読み心地でした。
私の作品が刺さった人には相性のいい作風だと思います。
そして、傾向が近いからこそ、やはり私にも気づきをくれた作品となりました。
でもなろうはセリフ中心。
この作品を含む『八咫烏シリーズ』もそうですが、私が影響を受けたハイファンタジーは細々と世界観の説明が入ります。『Ⅲクロ』もその傾向が強いです。
でも友達に読ませてみると、導入のための世界観解説で飽きてしまい、本編を読む体力が残らないんですよね。
結局、私が勧めた本は大抵半分も読まれないまま返ってきてしまうことが多く、なろうの読者様たちも同じ傾向だとしたら、やりようをもう少し考える必要があるかもしれません。
その辺の修正を考えるための習作が『歩く塔のアン』。
こっちはセリフ多めになっていますので、連載を重ねて動向を見張るのがよさそうです。
ただ、私が所謂ラノベっていうものがあまり好きではないので、あまりメジャーに合わせすぎると自分で読んでてつまらなく感じるかも。
その辺の匙加減を考えさせられる読書でした。