二週間も日記が続いたことが無いので、記事の数に驚愕した霰です。
さて、今日は昨日のアナウンスの通り、キャラ纏め&反省会のイクト編です。
何とか物語の中心付近で回したいのですが、性格の偏屈さもあって作者としても扱いの難しいキャラクターです。
その辺も踏まえてまとめていきたいと思います。
本編のネタバレを含みますが、彼の話は世界観への導入も含みます。
ネタが分かった後で本編に興味を持ってくださったなら、ぜひともご一読願います。
イクト
彼は第Ⅰの勇者『黒騎士』の主人公であり、タイトルにもある黒騎士その人でもあります。
過去のとある経緯から人間を嫌っており、人間の勢力である『王国』を離れ、強大な力で人外の知的生命体『魔族』たちに協力する、黒騎士の名前通りダークヒーローの王道のようなキャラ付けとなっています。
そんな彼が魔界に流れてきたリズちゃんを保護し、ややあって王国を共に旅して絆を繋いでいくのですが、人間嫌いが人間の国を歩くということで当然穏やかにはいきません。
しかも魔族と比べてはるかに貧弱な人間相手に、嫌悪感に任せて容赦なく必殺剣を振り回します。
おまけに人間の先王は彼によって討たれているので、人間たちはトラウマレベルで黒騎士の影に怯えているのです。
大目的……守護神の復活、世界の救済
小目的……勇者の捜索(女王の説得により頓挫。第三勇者の捜索はリズちゃんが引き継ぐ)
この物語には世界に危機が訪れた時、その原因を取り除くために勇者と呼ばれる存在が現れます。お馴染みの設定ですね。
勇者は危機の原因となった種族から選ばれ、役職ごとに三つに分かれます。
イクト君はその一つである『審判者』と呼ばれる立場にあるのですが、その役割は危機の原因となった種族の処断。つまるところ人間を滅する勇者なのです。
そういった立場から、彼の扱いは作者として滅茶苦茶大変です。
人間と鉢合わせし、あまつさえ悪い所を見ようものなら圧倒的な力で話し合いの前に相手を粉微塵に破壊して黙らせてしまいます。
領地を広げるため、魔族との戦を画策した先王などが主な被害者です。
事情はありますが、彼の逆鱗に触れた代償が即ち死であるためジャイアンとかかわいく見えてきますね。
逆に情が移ると、好きな人を斬らなければならない葛藤として心理描写を要し、物語の尺を大きく取ります。
正しい伝承が失われた人間たちの中で、ただ一人世界の真実に触れ、事態の歯車の中心となってしまった彼はお話のスターターとして巨大な影響力を持つのです。
本作は元々、彼を全体主人公に据えた主人公最強系になる予定でした。
ですが一人で一種族を滅ぼすという使命と、それを可能にする勇者の強大な力。
しかも動機は自種族への疑念と憎しみ、そして数少ない身内への偏愛。
重篤な心の病を持つ彼を中心に話を動かすのはあまりにも辛すぎました。
だからこそ、その歪みを正すリズちゃんが必然、物語の中心人物となっていったわけなのです。
こうして記事を書きながら気づくこともあります。
最後のひと纏めなんかは、書いていて初めて気づきました。
こうして振り返っていけば本編も改善されていくはずなので、アンの『赤猪豚』編を終わらせるまでには次の展開を纏めていきたいところです。
続きを楽しみにしてくださる方は、もう少々お待ちのほど、これからも応援よろしくお願いします。
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