暑さでへばる霰です。
今回は小説の要、フラグについて纏めていきます。
作者の長期計画性の表れでもありますが、あまり乱用すると広げた風呂敷を閉じるのに苦労するので、ここで自分なりに理解を深めていきたいと思います。
でははじめ。
元はプログラム用語。
語源はフラグメント(欠片)ではなくフラッグ(旗)。
フラグは、元々はプログラミングにおける『条件』を表す言葉だそうです。
ゲームで言うと、『あるアイテムを持っていると』扉が開くとか、『あるボスを倒していると』ヒントがもらえるとか、の二重かっこで囲った部分がフラグですね。
ある条件を満たしているor満たしていない、で判断して反応が変わる、みたいな感じでしょうか。
でもここで語るのは物語の創作で使われる意味の方です。
物語においては『伏線』とも呼ばれ、これから起こる事象の前触れになります。
読者目線で言うと後の展開のヒントとして死亡フラグとかが有名ですが、必ずしも読者が予想する結果にならないこともあります。
またしてもわかりやすい例としてマリオ大先生の力を借りますが、例えば
1……マリオがピーチ姫と城で談笑している。
2……城の外で騒ぎが起こり、マリオが呼ばれてピーチ姫が一人になる。←コレ
3……守る者がいないピーチ姫の前にクッパが現れ、攫っていく。
この内の2番がわかりやすいフラグですね。言うなれば誘拐フラグ。
マリオの世界では周知の事実として、ピーチ姫は常にクッパに狙われており、それを防止するために誰かが姫の周りを固めています。
逆に姫の護衛がいなくなれば、誘拐を阻むものは無いわけです。
このパターンを使ってより簡潔に言うと、
1……不安要素があり、それを防ぐものがある。
2……何らかの原因で防ぐものが消える。←フラグ
3……不安要素を止めるものが無くなり、問題が発生する。
こんな感じになるんでしょうか。
これはあくまでマリオをたとえに使った場合で、他にもいろんな形がある筈ですが、こんな具合で、何らかの事象が発生する予備的な出来事の事をフラグと言うんだと思います。
他にも、バトルものやスポーツものだと、勝負をする以上常に負けという不安要素があります。
ちょっとたとえが思いつかなかったので、その内メジャーどころが見つかったら纏めてみようかな……。
ともかく、たとえ下馬評で圧倒的な差がある二人の戦いでも、強い方に敗北フラグが立てば負けたりします。
人によっては遥か先の展開のためにあらかじめ小さなフラグを物語の中に撒いていたりもしますが、まずは大きくてわかりやすい伏線を使うところから始めてみると良いかもしれません。
例えば私は設定を詰め込みがちなので、すぐに回収可能な見えやすい伏線を張る事を心がけるべき、みたいな感じですね。
作者の力量次第で扱える伏線の量は変わってくるので、用法容量はよく考えましょう。
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