霰の制作日誌

冒険に憧れる、居酒屋好きな小説家志望のブログ

気まぐれ制作日誌 Ⅲクロ バルド編

 

有休消化中の霰です。

Ⅲクロは本日更新。

今回は王国勢が、内乱の防止のために本格的に動き出すための準備回ですね。

Ⅲ部の主戦場は『王国』。それも国を指揮する女王様であるエリザベートちゃんが中心になって話が進みますので、一挙手一投足が重いです。

勇者たちが機能停止している今、ヒロイックファンタジーならではの英雄の力でゴリ押して問題解決……という手段が使えないのも書き手としては難しいですね。

 

とはいえ、これはプロット時点で決まっていた事。

腕不足を承知で走り始めた以上、作品の力に負けないように成長していくしかありません。

そんなわけで今回は、動けない勇者たちの代替戦力として『三姫』を助ける新キャラクターの紹介です。

では本題。

 

バルド

 

イクト君の必殺技『フィンヴェルス』によって戦線離脱した前将軍ラモナス。

その後継として王国中央軍を取り纏めることになった歴戦の勇士。それがバルドさんです。

境界で『解放軍』を仕切っていたフォルスさんと同門の槍使いであり、先王の代から近衛団長として王室の関係者を守ってきた王国きってのエリートの一人。

現在も当代の女王であるエリザベートちゃんを守っているのですが……。

 

大目的……国家の安定。

小目的……王家の守護。

 

王族を守る近衛団長。

しかし本編を読んでくださっている方はご存じの通り、彼はイクト君が二回目に王宮に侵入した際、女王の傍にいませんでした。

これまで女王の傍にいた近衛兵は、親しいとはいえ一兵卒のエミル君だったことに疑問を持つ人もいたはずです。

それもそのはず、実はバルドさんは本編開始前にイクト君と戦い、そして返り討ちに遭って重傷を負っていたのです。

具体的には王国の先代王、エリザベートの父親が黒騎士に討たれた際に現場にいたということですね。

王様を守るために彼に挑み、そして結果はお察しというわけです。

そんなわけでつい最近まで怪我の治療をしており、復帰するや否や将軍就任という苦労人。

おまけに魔族にやられ、さらには三度も黒騎士にやられて、王国はすっかり落ち目。

この事態を引き起こしたのは巡り巡ってはかつての主君であることから、バルドさんたち古参の家臣はいちいち胃に穴を空ける事になります。

ヒルで大人の余裕を感じさせる登場でしたが、実際の性格は真面目で血が熱いのがこのバルドさん。

立場も性格も部下であるエミルに似ていますが、二人のやり取りはもう少し後のお楽しみ。エミルにどの程度ファンがいるかわからないけど……。

どんな状況でも自分が信じる正義を疑わず、信じた君主を忠実に守り続けます。

 

が、頑固者故に新しい事実が明らかになってもすぐに対応できず、世界のために大人たちを矯正する勇者たちとは全体的に馬が合いません。

勿論、イクト君との相性は最悪も最悪。

白は白、黒は黒! と言いたがるタイプのバルドさんは、イクト君が既存の価値観を否定すれば正面から抵抗し、そして自分より小さな子供に叩き潰され続けます。

ずっと続いてきた、そして自分も守ってきた秩序が破壊されるとき、変化に順応できない大人のバルドさんには、子供たちから苛烈な責めと試練が課されるのです。

 

本作は子供たちの成長もそうですが、大人たちの変化も見どころの一つ。

そんな所まで描ききれるほど作者が成熟していないというのが結構な問題ですが、冒頭の通りそこは描きながら成長していくしかありません。

そんなわけで、これからもⅢクロを、作者の成長も含めて御贔屓に!

 

 

 

前回:気まぐれ制作日誌 Ⅲクロ フェンリル編 - 霰の制作日誌 (hatenablog.com)

 

 

 

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