霰の制作日誌

冒険に憧れる、居酒屋好きな小説家志望のブログ

三幕構成 理想の世界を描くために

今日中に作品出すと言って、時計を見たら日付が変わっていた霰です。

行き詰った時は基本に立ち返るべしとの事で、今回は『三幕構成』について軽くまとめていきたいと思います。

三幕構成とは、物語を書く時のお話の構成の一形態です。その名の通り一つのストーリーを三つに分ける考え方ですね。

物語の構成、といえば『起承転結』の四分割が有名なのでしょうが、私が師匠から教わったのはこっちの三分割。

日本の伝統芸能ではこの手法が基本とされているようで、脚本を書くうえでも主流はこの考え方らしいです。

今日は短く纏めますが、またの機会に既存の作品を例に使って詳しく説明したいと思います(鬼滅辺りがわかりやすいだろうか)。

 

序破急

三幕を構成する三つの要素ですね。

起承転結で言うと、『序』が起から承の前半、『破』が承の後半から転、『急』が結って感じなのかな。

この辺は完全に個人の主観ですが、とりあえず一つずつ見ていきましょう。

 

わかりやすく言うと状況の説明ですね。

ここにどんな人がいて、どんな文化があって、どんな事情がある、という説明から、実際に解決すべき問題が提起されるパートです。

ゲームで例えると、マリオがお城のお茶会に招待される日常に、ピーチ姫がさらわれるという問題が提示される、って感じでしょうか。

主人公がここで提示された問題の解決に向かうことが、物語全体の流れとなっていきます。

 

序で提示された問題の解決に、障害が現れるパートです。

ピーチ姫を助けたいんだけど道中が険しい!

中ボスが邪魔くさい!

クッパが強い!

……と、プレイヤーが難儀しているのがこのパートになるんだと思います。

推理小説とかで探し物がある時は『情報の不足』という障害を調査で解決していく感じですかね。

 

序で提示された問題が解決されるかどうかが判明する、決着のパートです。

考え方としてはこれが一番面倒ですね。

あくまで『解決されるかどうかの結論』なので、実際に問題が解決されている必要はありません。

要するにマリオが負けちゃっても、物語としては急を迎えて完結する。

その場合はピーチ姫の救出は失敗に終わりました! こういう話です! 閉廷!

……というやり方も書き手はできるわけですね。

主人公サイドの勝ち負けに関わらず、とにかく問題と向き合った末に出てくる『結果』が示されるのがこの急ですね。

 

まとめ

簡潔にまとめると、物語は問題ありき。

誰か(主人公)にとって気に入らない、変化させたい現状が発生した時に始まります。

というわけで、この『序破急』は、問題の発生から解決に向かうまでの流れを、物語を三つに分けて説明する考え方ですね。

序……問題が提起される。

破……その解決のための障害が現れる。

急……障害が突破され、問題が解決される。或いは突破できず問題はそのまま。

これをまとめたのが三幕になります。

私自身徹底しきれていないものもあるし、解釈に間違いがあったりするかもしれませんが、できるだけ意識して物語を書くようにしています。

こうして纏めることで自分の成長にもつながると思うし、読者様の学びの一助になれば幸いと思います。

ご指摘や、別の捉え方の提案などあればコメントしていただけると幸いです。

 

良い話を書くために、今日も明日も修行の日々。

 

作品はこちら

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